「名前のやつ遅いなー…」


「やっぱ迎えに行きます。ちゅーか、夜に一人で出歩くなんて危ないっすわ。」


「財前君かっこいいし優しいね。ありがとう、戻りました。」



私が部長の部屋に行くと部屋の前に財前君と部長がいた。部長が私のおでんの大根を狙ってきたが骨盤割れそうになった時助けてくれなかったからスルーした。



「もう皆いるぜ」


そう言われて部屋に入ると部長が言ってたメンツより莫大に数が増えているではないか。なんだこれ。部長が「木原関連って言ったらついてきた」と言ったので納得した。モテ子すげぇ。



「よぉ…久しぶりじゃな」


「はぁ」


「面白くなっとるじゃろ。で、御褒美。」



私が部屋に入って早々、仁王先輩が寄ってきた。御褒美って……あ。


「四天宝寺の小春ちゃん。可愛いがタイプです。ユウジ先輩今いないんでチャンスですよ」


「あらー!仁王君ってば近くで見たら余計ええ男やねー!」


「………」



無言で睨まれた。
その後皆適当なところに座る。私が部長の近くに腰を落ち着けると部長と私の間に財前君が座った。夕飯の時のことを謝ってきてくれた。実にイケメンである。
そんなことをしていたら私の横に聞きなれたイントネーションで奴が座った。



「横ええ?」


「ダメって言ったら退くんすか?」



丸眼鏡である。こいつ苦手だ。にしてもなぜ財前君が答えるのか。さては財前君もこいつ苦手なのか。



「よっしゃー始めようぜ。」



部長の言葉に皆がそちらを向いた。