「跡部先輩おくら下さい。厨房一瞬貸して下さい。」


「あーん?ふざけた面して何言ってやがる」


「超かっこよくて木原先輩と並ぶと美男美女カップルにしか見えない跡部先輩、おくら下さい。あと厨房一瞬貸して下さい。」


「シェフに話はつけておいてやる」


「おい誰か跡部に突っ込めよ。忍足どうした」


「試合中」



跡部先輩は使いやすくて好きだ。携帯みたいなのを取り出してどこかに連絡したらしい跡部先輩は、私に厨房に行ってシェフに俺の名前を出せと言った。あと面を取れって。なんて使える先輩なんだ。お礼をして厨房に向かう。その道をイケメンが阻んだ。横に超微妙な顔をしたパツキン先輩もいる。



「……財前君どうしたの」


「…休憩。」


「お、お疲れ様です」


「ユウジ先輩やろ、それ。」


「そうだね、なんかごめんなさい。財前君には嫌われたくないんだけども。」


「……ぜんざいで許したる」



財前君が顔をそらして言う。それをパツキン先輩はそれをありえない光景のように顔を歪めた。



「うわーい、じゃあぜんざいの素買ってきます!」


私は財前君の機嫌とるために走り出した。なんて可愛いこなんだ。イケメン度があがった。




 



 


「ど、どーしたんや財前…女子に嫌われたない言われたらうざいの一言で終わらすお前が何頬染めてんねん」


「ユウジ先輩と試合したいんすけど、ダブルスでしょーから付き合って下さい謙也さん」


「え、お、おう……ええけど…なんでそんなやる気やねん…」


「休憩終わりますよ早よ行きましょ」