ユウジ先輩の名前を出したら名前は顔真っ赤にして焦りまくって逃げた。



………なんやそれ、ふざけんなや。
ただ抱き締めただけやろ

そんなん俺だってしとる

名前ん中ではユウジ先輩と小春さんが特別や言うんはわかっとった。そんなんわかってんねん。




「財前くーん、名前どこか知らね?」


「…知りません」


「……ユウジくーん名前知らね?」


「居らんのか、何チョロチョロしてんねやあいつ…。まぁすぐ戻るやろここ居ろ言うたからな」


「ユウジ先輩のでもないんにえらい自信っすね、うざいっすわ」


「あ゛?何や財前絡んでくんなや。自信とかやない、あいつはそーいうやつやねん」


「やからそーいうのうざいっすわ、知ったかぶりやめろや。目障りや」


「あ゛ぁ!?」



胸ぐら掴まれて頭きたんで掴み返したった。部長の怒っとる声が聞こえたが知るか、先に手出したんユウジ先輩やろ。

この空気にそぐわない間抜けな音が俺の背中で鳴った。ピコッてなんやそれ。振り向いたら赤いハンマー持った名前がビビってた



「ざっ、財前君ユウジ先輩いじめるのだめ!挑発もあかん!」


「………」


「よよよよ用事思い出した!」




なんなん、ホンマに