「……名前ちゃんえらい大人しくなってんな、ユウジ何したん」


「別になんも。おら退けや謙也、小春の隣は俺に決まっとるやろが何隣座ってんねやボケ」



謙也先輩も小春ちゃんの隣に座るとはわかってないな、とぼんやり思った。その前に連れられてきたが四天宝寺でお昼食べる流れなのか?いや、え、まじか?

なぜかわからないけど焦って繋がれたままの手を軽く引っ張ってユウジ先輩の名前を呼んだ。振り向いて何や、と言ってくれ、た、んだけども…

目が合ったらなんかさっきの抱き締められた時の感覚が戻ってきて顔に熱が集まった。



「っ、こ、小石川先輩を!ワンクッションを!私とユウジ先輩の間にワンクッションを!せめて小石川先輩と石田先輩の二人を!せ、せめてワンクッションを!」


「あぁ?何を言うてんねんお前は…」


「だめです!だめなんです、私と会話するのは小石川先輩を通してください!」


「お前はどこぞの御偉いさんか!アホなこと言うとらんと座れや」


「ププププライベートですから!じむっじじ事務所通して事務所!」


「お前はどこぞの芸能人か!」


「あーっと窓の外に千歳先輩いますよ連れてきますよふははは!」


「俺居ると」


「ここ二階やで」


「ホンマにユウジ何したん」


「……ったく、ちょおそこズレたってやれや。」



どうにかユウジ先輩との間に小石川先輩に座ってもらった。
……………やばいどうしよう、何これどうしよう、顔が熱い。

小石川先輩で落ち着こうと思ってガン見したら怯えられた。

……ど、どうしよう