「じゃあ名字さん、球出しやって。出来るんでしょ?俺は柳達、仁王達は名字さんね。
この赤いボールはサイドに、…色違いで返す場所を指定してあるから。間違えたら顔面にボールぶつけられる覚悟でね。」



「幸村の最後の一言のせいで名前ちゃんが俄然やる気になっとる」


「何あいつ怖ぇ」



コートに連れられてラケット持たされて何かと思えば…。

なぜ私なのかと言ったら松苗先輩にやらせたら場外ホームランを大量にやらかしたらしい。
そしてなぜ私がテニスが出来ると思ったのだろうか…なんて考えてたら仁王先輩が四天宝寺のお星様が自慢してきたナリ、と言ってきた。

………謙也先輩、お星様呼ばわりされてますよ…




「ういー」


「赤!」


「うえーい」


「青じゃ」


「名字さん真面目にやらないなら俺が球出しやるから君が受けなよ。間違えたらもちろん感覚奪うけど」


「秘技!青学の監督のホレホレアタック!!」


「ぎゃあぁ!あ、あ、あかだろぃ!?」


「俺のは赤」
 

 

「丸井先輩間違えてます、今の青でした」



きたねぇ!と騒ぐ丸井先輩はスルーした。何が汚いだ、私は真面目に取り組んでいる。ホレホレアタックは見よう見まねだが。


…………見よう見まねのホレホレアタックは幸村先輩のツボだったらしい。大爆笑しながら指をさされた。
半分やけくそでホレホレ言いながらやってやった。私は真面目である。











 


「名字、まだこのメニューは終了していないぞ」


「無茶言わないで下さい…」



十五分後、ホレホレやってたせいなのか立海の練習がきついせいなのかわからないがバテて膝をついた。
連続でやってたら疲れるわこんなもん。


バテたら邪魔だからとコートの外にだされた。ちくしょうスポーツマン共め。