「千歳先輩がキラキラして34球ったい、とか言ってゲーム始めたんで何かと思ったら34球でポイントとるとかいうから数えてて途中で数え間違えてあぁんもう!ってなったことありませんか?私あれであぁんもう!ってなったんですけど」



「うん、ちょっと落ち着こうか」


「ごめんなさい」



にっこりと微笑んだ美人さん、もとい不二先輩。
眠気が去った頭でこれが最悪の事態であることを悟った。

青学の皆さんは木原先輩から私と松苗先輩が木原先輩を虐めた…ってのを聞いているだろう。そんな話を聞いた青学の方々が私を良く思うわけがない。

そして今目の前にいるのは不二先輩である。

心臓よ頑張って動いてくれまだ止まらないでくれ



「聞きたいことがあるんだ」



ですよね、イジメかっこわるい。ダメ、絶対。…いや待て私イジメした覚えない。おいよく考えたらしてないじゃないか、何をそんなに怯えなきゃならないんだ。
というより何で一瞬木原先輩の嘘に騙されたんだ……?混乱してるとなにやらかすかわかんないな恐ろしい…



「愛美が青学に転校してきて、マネージャーになったんだ」


「そ、そうなんですか…」


「それで、転校した理由って知ってるかな?」


「……仁王先輩が私と松苗先輩が木原先輩をイジメたから、転校したって…」


「……それって本当かい」


「イジメてないですよ、話しかけられたらちゃんと答えてましたし特に関わることなかったですし…」


「………」



信じてもらえねーだろうなと思いながら顔をあげたら開眼なさっていてついオウフッて声がでた。柳先輩の開眼も迫力あるが不二先輩も凄いな…。
どうしよう、と思ったら不二先輩はニッコリ笑ってそっか、とか言って部屋を出ていった。

……………あの嘘つきブスとか思われてないかな…




「…………眠気吹っ飛んじゃった…」




とりあえず小春ちゃんを探すことにする。