「お前それ何回目だよ」


「六回目」



カレーとりにきたのが切原君とかぶった。
食べ過ぎと言いたいのだろう、……いや、むしろドン引きしている。これは周りの女子が食べないだけである。松苗先輩とかサラダにパンにスープだけだった。いやこれが普通か…。
木原先輩は合コンで少食アピールするタイプだと悟った。



「食べれる時に食べないと」


「熊かよ」


「さすがに怒るよ」


「熊は冬眠するもんな」


「そうそう、私冬眠しないから熊じゃないよね」


「多分お前丸井先輩より食ってる」


「それはまずくね」


「だから言ってやってんだろ」


「人の振り見て我が振り直せってやつだね」


「だから福神漬け取りすぎなんだよ」


「じゃあ席交換してよ」


「俺の横丸井先輩と仁王先輩」


「やっぱいい」



このあと幸村先輩にえ、まだ食べるの?と悪意なく言われて涙腺が緩んだ。切原君みたいにデブって言いたげな顔をしながらではなく純粋に驚いていたからなにも言えずに謝った。
真田先輩はノーコメントだった。……美味い料理ばかり出すからである。私は悪くない。