「お前やっと着替えたのかよ」


「もう放っておいて」


「なに拗ねてんだよ」



松苗先輩と一緒に食堂に行くと結構皆集まってた。ホールにいた大人数である。学校ごとになっがいテーブルが用意されているらしい。立海のところに座らせてもらうと向かい合いの切原君がちょっかいかけてきた。

拗ねてるんじゃない落ち込んでるんだ。



「…あれ、部長いませんね」


「あぁ、あいつは四天宝寺の手伝いって言ってたから昼もそっちだろ」



切原君の横に座っていた桑原先輩が答えてくれた。
あ、やばい本格的に一人ぼっちか…。
そんな風に落ち込んでいたら前に跡部先輩が出てきてなんか喋って指ぱっちんした。そしたら目の前に料理がどんどん並べられていった。従業員の方は一体何人いるんだ。


「なにこれ超美味そう」


「一気に機嫌戻ったな」


「食べ物に勝るものはあんまりありません」


「名前ちゃんが丸井みたいなこと言うんじゃけど」


「仲良くしてやるぜぃ」


「お断りだぜぃ」


「ぶっ!」


「ぎゃあ!く、桑原先輩!切原君が私のごはんに唾とお茶ぶちまけたぁあ!」


「名字が丸井先輩の物真似とかやるからだろーが!似てんだよっ!」


「お…落ち着けお前ら…。とりあえず赤也は座れ」


「切原君ごはん交換してよ自分の唾だから食べれるでしょ」


「ふざけんなよっ名字が食えよ!」


「なんで私が好き好んで切原君の唾液のついたごはん食べなきゃならないの!…餓死寸前なら食べるけど!」


「食うのかよぃ!」


「あっははは!も…っ、ホンットに……俺の胃が曲がるからやめてくれない?どっちもどっちだけど、赤也は反省しなよ」


「…っす、すみません…」



大爆笑した幸村先輩に軽く叱られた切原君は渋々ごはんを交換してくれた。良かった、食べ物を粗末にしたくなかったから勢いで食べるとか言ったが流石に人の唾がかかったものを食べるのは嫌だった。にしても切原君はなぜ自分のごはんではなく私のごはんに唾を飛ばすのか。明らかに嫌がらせである。



「…っ、ふ、ふふ……、賑やかになったものね」


松苗先輩笑いそうになったのに我慢してプルプル震えてた。
キャラ保つの大変そうだな、と思った。