でかすぎる大ホールで沢山の人達が入ってきてなんかアレだ。なんか…異世界……



「一体何人いるんですか、ユウジ先輩と小春ちゃん見つけらんない」


「かといって迷子になるのはどうかと思う」


「部長手分けしましょう」


「生還しろよ」



立海のあとからぞろぞろと合宿に参加する方々がホールに集まった。人が多すぎて小春ちゃんとユウジ先輩が見付けられない。なので部長にも手伝ってもらって探してたら樺地君とはぐれた。ちょ…樺地君の荷物……。
そして部長とも手分けして探してたら知らない人だらけで完全に迷子になった。なぜ手分けしたのか。
大声で名前を呼べば助かるかもしれないがさすがに嫌なので知ってる人を必死にさがす。
なんか外人だらけである。外人だらけである。長髪サラサラ睫毛バチバチ外人がいる。編み込みアジア系外人がいる。桑原先輩がいない。おかしいなカテゴリ同じじゃないの。

さすがに焦り始めてよたよたとキョンシーのように知り合いを探していたら肩に手をおかれた。



「樺地君んんん!」


「か、樺地…?」
 
 「う、……な、なんてこった、ごめんなさい」




何故樺地君だと思ったのか自分でも謎だが私は肩におかれた手をがっつり握って振り返り名前を叫んだ。そしたらなんか黒いジャージの坊主頭のお兄さんだった。なんてこった。
すぐ謝って手を離した。



「まさか迷子か?」


「いいえ、知り合いを探してます」


「それを迷子って言うんじゃないの?…めんどくさい返し方しなくていいのにさぁ……橘さんと氷帝のやつ間違えるって相当だし…」


「すみません迷子です」



同じジャージを着た髪が長めの子にブツブツチクチクと攻撃されたので正直に迷子を認めた。
間違えたのは謝ろう。似てない。



「氷帝はステージの近くにいるぜ」


「おぉ…ありがとうございます。」


「そっちはエントランスですよ」


「あれおかしいな」



鬼太郎を思わせる髪型の子が氷帝の方々の居場所を教えてくれたので歩きだしたらあの石田先輩を思わせる頭にタオルまいた人に突っ込まれた。
ステージってどっちだよ。

黒いジャージの方々に親切にもステージは向こうだ、と教えていただきステージ目指して歩く。
迷子からの脱出は近い。