「名字って彼氏作らねーよな」


「私従兄弟が好きだから他の人は無理なだけだよ、二股になるじゃん」


「俺名字になら跨がれてーわ」


「名字に井口ー、今英語の時間なんだけどもー」


「ゆーはば彼氏」


「No Thank You」


「井口は発音どーにかしろ」



授業中に隣の席の人と英語で会話をする時に日本語になってて注意された。
彼氏ってもろ日本語だろうよ。

そんなのほほんとした授業も終わり図書室でちょっとした調べものをしてたら柳生先輩が図書室にきた。彼は裏切り者と罵らない人だ。特に気にしていなかったら彼は私に気付いたらしく近寄ってきた。



「お久しぶりです」


「どうも」


「……名字さんは、高校は立海大ではないのですか?」


「あー…まぁ、…可能性として、違う学校もありかなって」



県内の高校が載ってるのを見てたらそう聞かれた。曖昧に返したがそうですか、とだけいって本見てた。突っ込まれなくてよかった。こういうとこが紳士というのか。切原君だったら理由を問い詰めてきそうだし。

それを言ったら柳先輩も突っ込んでくるか…いや、彼は勝手に調べやがるな。まだ直接聞いてくる切原君のがいいな