「たこ焼き粉とかあるんだな。」


「そりゃそうですよ。あ、あと紅生姜」



たこ焼きパーティーの材料を買いに最寄りのスーパーへ来ていたら五十代くらいのおばあさんに声をかけられた。



「偉いねぇ、おつかいかい?」


「そうなんですよー、可愛いでしょ俺の妹。今日たこ焼きパーティーなんです」


「おやまぁ」


「………部長のたこ焼きはソースなしですから」


「ごめんってばww」



何を思ったか部長が私を抱き寄せて妹とか言い出した。似てないだろ絶対。
手を軽くつねっておいた。



「…あ」


「あ?」


「ちょっと駄菓子みてくる」


「…あぁ、わかりました。」


「はい財布」


「え」


「材料俺持ちって言ったろ?ちなみに今から荷物持ってやるよ」



制服姿の部長のクラスの…癒しガチ天然先輩が小さい男の子と一緒に駄菓子売り場にいたのだ。ちょっかいかけにいったんだろう。
行く時に自分の財布を買い物カゴに入れて私の鞄を持っていってしまった。こういうところは凄くモテる人なんだけど……本当に残念なイケメンである。