「おい名字」


「何かな切原君」


「練習試合八時半に集合だからな」


「わかった、ありがとう」


「お前本気で練習試合まで部活来ないつもりかよ」


「いや私元々写真部だし…、それに松苗先輩のドリンクもどうにかなったしもういいでしょ。私いらないじゃん」


「………名字ってホントバカだ」


「……怒るよ切原君」



彼の思考回路はつくづく謎だ。

そんなことはまぁどうでもいいのでさっきから鳴ってる携帯取り出してメール見てた。切原君はすぐ自分のクラスに帰ると思ってたらまだいた。もういいや、放置で。

もう放課後なのだがメールを確認してみたら小春ちゃんから不可解なメールが来ていた。

蔵リンがアドレス知りたがって皆にしつこいんよ〜教えてええ?って内容。

そんなの嫌に決まっている。

だがしつこくされている小春ちゃんも可哀想だ。小春ちゃんに直接きっぱりざっくり断るから部活終わりに電話下さいと返信。切原君がまだ動かないんだがあの子何してるの、君も部活行きなさい。



「名前ー…って、あれ今日までだろテニス部へのレンタルは。」


「そうですね、あとは練習試合だけです」


「……っ、名字のバーカ!」


部長が来たら切原君はバーカといってかえっていった。なんだそりゃ。
まぁ今日は部長とたこ焼きパーティーなので許してやるか。