「よしこれで私はお役目ごめんだな」


「は!?何いってんだよ意味わかんねー!」


「じゃあ次に会うのは練習試合当日ですね、時間は切原君伝いでお願いしますさようなら」



よしなんとか今日を乗りきった。
さっさと帰ろうと歩いてたら横から声をかけられた。



「名字さん、家こっちの方向なんでしょ?」



あれ幻聴かな



「俺もこっちなんだ。送るよ。」



死刑宣告か?







 


 



何を間違えたのか私の斜め前を歩く幸村先輩。
やめろよ二人っきりとか勘弁してくれよ。
なんでさっき木原先輩と柳先輩に真田先輩と一緒に帰らないんだよ、明らかに幸村先輩そこにいるべき人じゃんよ。

あー怖い。




「名字さん」


「……はい?」


「名字さんって頭おかしいよね」


「………」



何これ罵倒されてるんですけどww
罵倒する為だったんかww

否定も肯定もできずに困っていたら幸村先輩が喋りだした。



「合宿始まってからも、やっぱりおかしかった。写真は真田贔屓だし、自分からわけのわからない液体被りにいくし……本当、おかしいよね」


「そうですね、幸村先輩からしたらおかしいんでしょうね」


「………愛美に、なにかされたりしたの」


「なにかって…手弾かれたりは見てますよね。そのくらいですよ」


「二人に聞いたよ」


「……あぁ、ボール。」



仁王先輩と柳先輩か…。
昨日の木原先輩にボール隠されたのを思い出す。いや別に報告するようなことじゃないんだから言うなよ怖ぇよ幸村先輩。



「名字さん、俺達は確かに愛美にベッタリだったけど、」


「おーっと私の家もうすぐそこなんで失礼します、ありがとうございました!幸村先輩もお気をつけて!」



なんかめんどくさそうだったし怖かったんで走って逃げた。

二代目スピードスターの名はもらったも同然である。