「ぶっ…、ふふ……名字さん…じゃあまたボール拾いお願いしようかな」


「…わかりました」



日も完全に落ちた頃幸村先輩に声をかけられたが完全に笑っている。……複雑である。
今回は地味にカゴに入れてたらストレッチ終わった切原君がラケットを突き付けてトリプルカウンターでボール集めろとか無茶振りしてきた。
私忍足様と不二先輩がやってた背中がカッコイイシャキーンッてやつしか知らないよ。熊脅しだっけ?




「ポーズだけじゃねーか」


「カッコイイでしょ」


「俺のが上手いし」


「テニス部と比べるなよ」


「手塚さんでやれよ」


「なんで切原君って無茶振りばっかするの?たるんどる」


「真田副ぶちょー似てねー」


「ボール拾い手伝わないなら絡まないでよ」


「構ってやってんだろ」


「切原君最初みたいにふてぶてしくなったね」


「感謝しろよ」



切原君が丸井先輩達の所に行くまでずっと手塚先輩をやらされた。
おかげで仁王先輩に話しかけられたら手塚先輩で「何だ」と言ってしまった。私と仁王先輩の間にブリザードが吹き荒れた。こ、これが……氷の世界…。


この後は松苗先輩に引っ付いて部活終了まで凌いだ。