「お前真田副ぶちょー投げたんだってな」


「もう忘れてよ」


「やるじゃん」


「嬉しくないです」



切原君と丸井先輩に絡まれてたら真田先輩に睨まれた。好きで投げたんじゃねーよ…。



「名字は人を投げる癖があるのか。それにしても武術の心得のある弦一郎を……、その実力、侮れないと言ったところか」


「真田先輩が油断してたからでしょう……なんなら柳先輩投げられときますか、今なら幸村先輩の爆笑付き」


「遠慮しておこう」



くそ…よりによって真田先輩を投げちまうとは…。なんて運がないんだ…。
その後部活始まって私のだるい時間がやってきた。木原先輩は私のせいじゃないから知らね。もう放置。
後は松苗先輩がドリンクに蜂蜜混入させんのやめさせればいいだけだ。




「松苗先輩、私思ったんですよ」


「何かしら」


「ドリンクは普通にして部活後にレモンがついてるレモンの蜂蜜漬けもらったら二度美味しいです。そうしませんか」


「……それもそうね。」



よし解決。


タオルをたたみながら解決してしまった。よし後は今日をのりきって練習試合に付き合うだけだ。
でも跡部先輩飽きたんだよなー…つまんねー…



「切原君タオル投げるから顔面キャッチしてよ」


「ふざけんなよ」


「あぁそういやドリンク普通でしょ」


「……………薄い」


「贅沢言うな、飲めるだけいいじゃん前の下水飲まされるみたいなのよりいいでしょ」


「下水…って……、お前何でイラついてんだよ」


「跡部先輩の物真似飽きたの…、つまんない」


「他になんかねーのかよ」


「合宿の時いた人の名前あげてみて、他校で」


「青学の手塚さんとか出来ねーの」


「……、部外者は出ていけ」


「ぶっ!」


「きったないな!切原君ってなんで唾飛ばすの!」



手塚先輩は切原君にはまたハマった様だが私にはピンとこなかった。
それから時間があくたびに私にあれやれこれやれと注文をつけてきやがった。



「じゃあ四天宝寺で誰か出来ねーの」


「得意分野だ」
「四天宝寺の部長やれよ」


「それだけは無理」


「得意なんじゃねーのかよ」


「ダブルスの金色小春ちゃんなら出来る」


「……なんかやだから違うのねぇの」


「そのパートナーの一氏ユウジって人もいける」


「それもやだ、もっとなんかねーのかよ」


「ラケット貸して」


「折るな投げんな触んなよ」


「どうしろと」



ラケットを受け取ってボールを拾い上げた。まだ未披露の物真似やってやるんだから感謝しやがれ。



「ほぅら凍れ」


「結局それかよ」