「だからどっから出てきたんだよメアリーって!」


「だからメアリーは彼女って意味の英単語で表してあるよ。そこにいる彼女の名前はなんですか、って聞いた後の英文にメアリーが出てくるの。」


「メアリー不法侵入じゃねーか」


「不法侵入のメアリーはジャックの友達です、はいそれ書いてあるから探して」


「ま、まいふれんど?」


「そう。そのジャックと友達のメアリーは今どこにいるでしょうか」


「いんまいるーむ!ジャックの部屋だろ!」


「はいそれが正解。……切原君さ、課題は授業中先生に教えてもらいなよ」


「いーだろ別に。減るもんでもねぇし」


「減るよ私の勉強時間が」


「人に教えんのって復習になるからいいんだよ!」



この前の私をどつきまわしたい。
一瞬でも切原君を可愛いと思った自分をどつきまわしたい。

こいつのどこが可愛いんだよ、思考理解出来ないしふてぶてしいし偉そうだし人のお菓子奪うし…。いくら財前君フィルターでも可愛くなんてない。




「……名字の方がわかりやすいから…悪いかよ」


「…私も復習したかったから、いいよ」



くそう、見捨てない私は優しすぎる。