「なんか、名前可愛くなったよ」


「嫌味ww化粧バッチ☆な子に言われても嫌味ww」


「なんか雰囲気変わったよねー」



最近、よくこんなことを言われる様になった。

その原因は連休に大阪行ったこと。あそこで私は随分精神的に変わった、というか…なんというか。
それに、親戚の家からでて親父に頼んでやっすいアパートに一人になった。確かに一人だ。




「…でも、一人じゃないんだよなーこれが……」



携帯の財前君からのメールに顔面の筋肉が緩みっぱなしになった。
幸せだな、私。



「……………おい」



あ、小春ちゃんからメール…あぁもう絵文字使って私より可愛いメール作成しやがって…そういうところがス、キ!


「おい名字!」


「やぁ切原君。いい朝だね、こんな日は私と一緒に幸せに浸るというのはどうだい。つまり私今幸せに浸ってるから後に……」



して、と…そう言いたかったんだが切原君の背後に幸村先輩がいたので瞬間移動して逃げた。



「な…!待てよっ何逃げてんだよ!」



後ろから切原君に怒鳴られて追いかけられたが待つつもりはない、いや待て私は何も失礼はしてないぞ幸せを噛み締めてる私に突っ掛かってきた切原君がうっとおしいから逃げただけだ幸村先輩関係ないし。



「お」


「名字か」


「…っ、先輩達何見過ごしてんすか!ソイツ捕まえてくださいよ!」



走ってる最中柳先輩と仁王先輩を横切った。とりあえず隠れられる場所…部室行こう。

階段くだろうと思ったら階段のとこで真田先輩がこっちを見てるのに気が付いた。



「貴様ら何をしている!」



勢いあまって真田先輩に正面衝突しかねなかったので急ブレーキをかけたが生憎名前は急には止まれない。真田先輩の正面でギリギリ止まった。これじゃ怒ってくださいと言ってるようなもんだ。
切原君は真田先輩が苦手らしく近寄ってこない。



「真田先輩」


「名字、貴様こんな場所で走り回って…」


「小児科受診拒否されたの見ました私は笑いませんでしたからね!」


「な…っ!」



動揺した真田先輩を追い抜いて部室に避難した後始業ギリギリに教室に滑りこんだ。