「間に合ったで!白石の嫌がらせより浪速のスピードスターの方が上やったっちゅー話や!」


「ありがとうございました、えっと…私も謙也先輩好きですよ無神経だけど」


「えっ」


「えっ」


「な、なんでなん?」


「な、なんで?なんでと聞かれても…多分、私以上に優しい人だからだと思います」


「そ…っ、そない恥ずかしいこと言わんといて!」


「あ、すみません…って顔赤くして女子か!」


「こ、これって」


「はい?」


「以心伝心やんな?」


「…まぁ、…ま、まぁ…そうなるんですかね」


「ほ、ホンマか!」



謙也先輩に間に合った、と駅におろされた。以心伝心はなんか違う気がするが本人が嬉しそうなので突っ込まないことにした。

その後ご機嫌の謙也先輩と別れて駅に入ると部長と部長ママが待っててくれた。
なにも知らせずフェラーリからおろされた時は本気で泣きそうになったけど、もういいや。








 





 



「白石白石!」


「お、その様子やと間に合ったみたいやなぁ。お疲れさん」


「俺両想いやった!」


「は?」


 
白石の目が三年間の付き合いやけど今までで一番冷たかった