「完璧なんですよ、あの父親。頭良くて、優しくて、人当たりが良くて、…あぁ…、あと無駄に顔が良い。」


「……聞いたことある言葉ばっかなんやけど」


「でしょうね。…でも白石先輩とあいつとは決定的に違うとこがあります」


「…どこなん?」


「完璧を作ってるか、完璧を使ってるか、みたいな…。


……あいつは努力で築き上げたんじゃなく、元からあるもんを有効活用してるだけですから。
あんな、使ってるだけのやつと、一緒にしてごめんなさい。これは本気で謝ります」




俺に似てるって言ってきたん名前ちゃんじゃなくてユウジやん。
なんでそんな顔して謝るん。


どんな言葉なら笑顔に出来るんやろ
教科書あんなら買い取るわ、ホンマに


なんでこんな風に思うんやろ、自分でもわけわからんけど…どないしよ、これ


それでも、どうにか笑って欲しくて、





 

「名前ちゃ…」
「あ、白石先輩あそこのたこやきがいい」



彼女はたこやきで笑てくれました