「浪速に来たらこれやらんと始まらんでぇ!」


「ちょ、なん……滝?なんで滝!?」


「銀さんの修行場やねん」


「滝修行を…」


「なんですすめるんですかww部長助けてww」


「いつから俺が滝にうたれてないと思った?」


「既に修行してらっしゃったww」


「着替え持ってきたから大丈夫よ〜」



観光、というより皆の行きたいとこを回ったみたいな…。

石田先輩の滝修行を身をもって体感した。部長と一緒に謙也先輩も無理矢理引きずり込んだ。

その後は遠山君のうまいたこ焼き屋めぐりしながら千歳先輩がトトロ探したり、本屋寄ったり、……あぁ、うん、遊んだ。



「なんか、ごめんな」


「…えっ、なんですか」


「俺らの行きたいとこばっか連れ回してしもて…観光っちゅーかただ遊びに連れ回しとるだけみたいやん」


「………部長ママと部長は楽しげですよ」



横に来てイケメンみたいな気遣いをしてくるエクスタ……白石先輩にそう答えると苦笑いされた。
眉間にしわでも寄ってたんだろうか。
 

 


「名前ちゃんは?来て良かった?」


「……え、私だけハブるつもりだったんですか」


「ちゃうわ。なんか…色々あったやん?」


「あぁ…、真田先輩が小児科受診拒否されたり桑原先輩が余ったり」


「俺ツッコミよか説教になるけど言ってええ?」


「すみません」



あ、だめだ。
サラーッと流そうとしたのに…何なんだよエクスタシー。



「…どうしても気になってん。俺と、…名前ちゃんのお父さん、どこら辺似てるんやろって」



「……パッと見、似てるかもしれません。でも全く似てませんよ。」


「…聞いてええ?」


「…………たこやき、ひとぱっくで手を打ちましょう」



私の答えが意外だったんだろう、きょとんとした表情でこっちを見てきた。すぐ笑ってええよ、と言ってきた。
この人、モテるんだろうなぁ