「あ…!」


「流石にネタ切れやったやろ?これで終いや!」



 
私の横をボールがすり抜けた。届かなかった。足がもつれて倒れた。くっそあと少しで届いたのに…!
……あ!うっわ…まじかよ、今ので負けた…!



「んんー…絶頂!」


うっぜぇええ!
見下されながら言われると倍うぜぇええ!



「おい名前!お前新ネタあるやろが!」


「え……っ、あ!」


「ん?もう試合終わってんで?せやなー、何してもらおかな」



ユウジ先輩の野次と一緒に新ネタがあったのを思い出した。この新ネタならいける気がする!

すっころんだまま立ち上がらない私は不審だっただろう。

もうこれしかない。スイッチ入れて軽く震えだす。



「名前ちゃ…」
「ハァーッハッハッハ!」


「は?」


「俺様を負かしたんだ、テメェは上に行きやがれ」







 




 


「跡部やwwww」
「なんで似とんのww」
「然り気無く逃げたなww」 
 「似すぎやろww」
「決めポーズ似すぎやww」
「高笑い似すぎやんww」




大爆笑と共にコートから出てって逃げようとしたら半笑いのエクスタシーさんに「それで逃げれると思ったん?」と肩をつかまれた。


正直いけると思った。