「え?…勝負ってテニスでええん?」


「はい。1ゲームでもとったら私の勝ちで。ちょっと練習してくるんで待ってて下さい」




エクスタシーさんがあまりに気色の悪いことを言うので勝負をふっかけた。
勝てたら部長も隣に木原先輩がいなくなるわけだし万歳である。



「謙也先輩ラリー付き合ってください」


「自分ホンマに白石にテニスで勝負するん?」


「私体育の成績5なんでスピードスターより足速いんで」


「なんやと!?」


「ほら打ってきてくださいよおっそいなぁ」



謙也先輩に喧嘩売って練習してみた。何気教えてくれそうだったから。期待通り彼は私に教えながらツッコミ入れてきた。関西人の鏡じゃないか。



「ねーちゃんテニス出来るんやなー」


「なんでも器用にこなすんやでー名前ちゃんは☆」


「器用言うても相手白石やで?いくらなんでも無茶やろ」



色々言われてるが木原先輩とエクスタシーさんのため…いやエクスタシーさんが仁王立ちで娘さんを僕に下さいっていってるのを見るため本気で頑張る。小春ちゃんから情報は聞いている。1ゲームくらいいけんだろっていう軽い気持ちです。



「ほな始めよか」



その余裕ぶち壊したくなる。


「私秘策あるんで1ゲームくらいちょろいっす駆け落ちの準備した方がいいですよ」


「せやなぁ…条件、俺が勝ったらなんか一つ言うこと聞く、でええやろ?」



あ、ちょっと不安になってきた