あんな風に言われるとは思ってへんかった。彼女は言い逃げするし、どないしようと思ったら小春がクネクネしながら隣に来た。クネクネやめや。



「今の聞こえちゃってん、許してなぁ〜」


「…別にええよ。名前ちゃんって変な子なんやな」


「あらー名前ちゃんがあんな優しいの蔵リンくらいよ!」


「っは?どこがやねん」


「昔の名前ちゃんな、蔵リンと似てるんよ。運動も勉強もそら全部完璧やってんけど、弱音とか何も言わんでずっと独りで頑張ってたみたいやで。名前ちゃんそんな仲ええ子居らんかったみたいやし。
そこにユウ君っていう頼ってええ人が出来てホンマ嬉しそうやってん!
だから頑張っとる今の蔵リン放っておかれへんやないんかなぁ…。


名前ちゃんにハートのトドメ刺されてまえば良かったんに〜っ!もう〜蔵リンったら普通の女の心しかわからんのやからぁー!」



普通の女の心わかってれば十分やんか。

……でもなんでやろな、その普通やない女の心も攻略したりたいねん。




「………名前ちゃんて」



「どないしたん?」


「…オモロイんやな」


「ふふふ〜、今更やでぇ!でももう今からスタートとか不利やと思うんやけどなぁー…、名前ちゃんユウ君主義やし光は何したんか知らんけど前以上に名前ちゃん懐かせてしもうたみたいやし」


「不利?なんやその方が燃えるわ」












 

「寒気がする」


「おいゴラ財前何した」


「全部俺のせいにすんのやめたって下さいよ」