財前君はかなり説明をハショってしまったのでご家族の方は誤解したままだ。財前君のお母さんにはレンチンの赤飯を渡された。丁寧にお返しした。

そしてお泊まりを簡単に了承してくれた。光が女の子に興味あって良かったわ、なんていいながら。




「ひーくんあそぼー」


「俺疲れとんねん」


「光遊んだれや」


「兄貴がやれや」


「俺嫁さんストーキングすんのに忙しいんや」


「キモ」



とりあえずお兄さんとは似てないらしい。…ん?待てよ…この子は財前君のお兄さんのお子さんだという。……つまりこの子にとって…



「財前君………おじさん…!?」


「ぶふっ!」



恐る恐る聞いてみると皆に笑われた。
いや誰でも突っ込むだろうよ、中学二年でおじさんだぜこんなイケメンが…。世の中おかしいわ。



「光おじさんやー」


「うっさい、もう遊ばへん」


「なーんーでぇーっ」



ジタバタする甥っ子君が可愛くて仕方ないんですがどうしたらいいですか。
とりあえずポケットにあったキットカットをあげた。おばさんと遊ぼうかぐへへって言いながら。キットカットを受け取って笑顔でええよー!といったこの子は大物になるだろう。



「ご、ごめんね…ほらお姉さん困らしたらアカンよ」


「大丈夫です子供大好きです、いきなり押し掛けたんですし、なんかやらしてください」


「そう…?ごめんね、ありがとう」


「いえいえ」


「お姉さんゴーカイジャーできる?」


「よしきた私ゴーカイイエロー!」


「おれゴーカイレッドー!」






 


 



「……光、なんであの子変身の動作完璧なん…?」


「…ひ、光……、あの子やんな、家連れ込むんあの子であっとんねんな…?」


「…な、なんだか光君とは全然違うタイプやね…」


「うっさいねん自分ら」