、

「…………」


「そうや…財前君、ユウジ先輩と同じこと言いよった…!わ、私…小春ちゃんとユウジ先輩に………う、う、ウザいって、言って、しもた…っ!」



この状況で他の男の為に泣くとかどうなん?しかもユウジ先輩が同じこと言うた?なんやそれ、おもんない。
ウザいとか何時も言うてる俺が何言うても説得力ないやん。




「……今日はもう帰り」


「で…っ、でも二人に謝ってへん…!」


「明日でええやろ」



これは仕返し。先輩らが名前のこと教えへんかったから。精々一日名前に嫌われたと思って過ごせばええわ。
納得いってない顔の名前に、もう暗いからユウジ先輩も小春先輩も疲れて寝とるやろ、と言って頷かせた。………落ち込みすぎやろ。



「…名前、」


「な、なんでございましょう…」


「何でウザいとか言うたん」


「………か、感情的、に…なって、て…」



あ、また泣かしてもうた。
名前にとっての二人の存在はでかすぎる。ホンマムカつく。俺やったら泣いてくれるん?



「うううう嘘ついてへん!」


「……何で感情的になったん」


「…………あ、明日がいい…。これ以上財前君付き合わせて迷惑かけるの嫌、やし…鼻水またつけてまうし…」


「家来たらええやろ」


「え」





　




　



「あ、もしもし…名前預かります、あぁ大丈夫っすわ俺理性とか常識とかちゃんとあるんで。事情聞くだけやし。は?俺以外のトコは名前が嫌がります当たり前やろ何ほざいてんですか…じゃそういうことなんでよろしゅう」


「もう私財前君がわからないよ」


「教えたるからええよ」


　


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