無駄に豪華な合宿所に戻るとそこは笑いの宝庫でした。
もちろん皆が木原先輩にぞっこんなのもあれだけど、それ以上に……



「風林火山!!」


「ぐぶふぅうっww」



試合をやってるらしいのだが、これマジでテニスか?というもんばかりで笑いが止まらない。技は確かに凄い。だがその後のどや顔が頂けない。特に真田先輩。



「先輩、私今すぐ写真やいてきます」


「え、なんで急にやる気になったの」


「真田先輩のどや顔ベストショットが撮れたので…」


「よし行ってこいw」



許可を得てから走って部屋に戻り写真をやく。いやぁ楽しみだ。デジカメで撮りたいが許可をとってあるのは学校に提出する写真のみなので絶対怒られる。残念だがやめておこう。ついでに今まで撮ったものもやいてまたテニスコートへと走った。


 

「先輩見てください、真田先輩のベストショット!」


「うわww真田がイケメンww」


「今まで撮ったのもついでに。つーかこれだけ撮れば十分ですよね。夕方になったら帰りましょうよ」
「飽きたんだな」


「もう真田先輩のベストショット撮ったんで満足したんです」



そんな会話をしていると休憩に入ったようで木原先輩が皆といちゃつき出した。なんか本格的に飽きてきたので先輩と写真を見ていると声をかけられた。



「写真部ー、それ俺らの写真だろぃ?見せろよ」


「見てくださいこの真田先輩のベストショットを。」


「ぶっは!なんで真田!?つーか真田多くね!?」


「真田先輩が一番シャッターチャンスが多かったんです」



ガム膨らましてる赤い髪の先輩に写真を見せると一度噴き出した。失礼な。



「これだけあれば十分なんで写真部は今日帰りますね。」


「、っはぁー!?なんでだよぃ!?」


「え、いや写真撮り終わったら帰りますよ、写真部ですもんww」



なにいってんだwwと思いながら普通に返して先輩に同意を求めるとそりゃそうだと返してくれた。



「俺は早く帰って名前の手料理が食いたい」


「私のお弁当からおかず盗んだの先輩だったんですね」


「代わりに俺をあげるってば」


「もっと普通のもの下さいww」


「…なんか、お前ら変な奴らだよな。誤解してた。こっからはフツーにシクヨロ」


「いやだから帰りますよww」



誰か突っ込みをww誰か突っ込みを入れてあげて下さいww
その会話が筒抜けだったのか、皆がこちらを向いていたので居心地が悪くなった。



「ブン太、」


「お、愛美」



そこにまぁあれですよ、木原先輩がいらっしゃって赤髪先輩に甘えてきました。私以外を見ないで的な感じで。え、あんた銀髪はどうした。とか思ってたらそこから何時もの取り合いが始まったので失笑しか出なかった。



「…あいつ絶対浮気するタイプだわ」


「確かにww」


「もうマジで帰るか。つまんねーや」


「ですよねー。」


「んじゃ3時から4時まで休憩っつーか自由時間あるからそんとき挨拶して帰ろうぜ」


「了解です」



そこから先輩も飽きたのか私のデジカメで遊び始めた。いい機会だから使い方を教えることにした。