駅前について二人が駅前の活気にスゲーッ!てなってたので私が改札の所で待機してるから二人で見てきたらどうかと提案した。
部長が渋ったが三人が来たらこっちから迎えに行くしすぐ来るから、といって行かせた。親子水入らず、ってのもなきゃダメだろ。

改札の前で携帯に電池パックセットしてたら声かけられた。




「なぁ自分一人なん?彼氏待ちやないやろ?」


「地元の子?ちゃうやんなぁ、見たことないしー…観光行かへん?俺ら案内したるわ」




忘れてた私美人過ぎずブス過ぎず一番ナンパしやすい顔だった。
ここは乗りきろう。すぐ三人来るし。



「待ち合わせ、してるんで」


「えー男?振っちゃったらええやん俺のがイケてへんー?」


「うっわナルシ発言やめぇや引かれるわ〜」


「 …は、 は は は 」



ここまでひきつった笑いを出したことはない。
ちょっとさぶいぼ出るわーとか思ってたら手を掴まれたのでつい条件反射でぶん投げてしまった。やっべ!と思った瞬間には投げた男がグラサンかけたモノホンヤーサンっぽい屈強なオッサンにぶつかった。オッサンはグラサンとりながら私を睨んできた。



スライディングの如き土下座をかまそうとしたらぎゅいんっと凄い力で手を引かれて…これまた凄い速さで逃げていた。




「何してんねん早ぅ逃げんでーっ!!」



 

その姿、まさにスピードスターでした。