結局夕飯まで御馳走になってしまい、帰るのが夜の九時ごろになった。初老の優しそうな男性が車を運転して送ってくれた。部長も車に乗り込んでいて本当に歩きで家の直ぐ側まで送ってもらった。



「あの、ありがとうございます。わざわざ」


「当たり前だろ、夜道に女子を一人で出歩かせるかって」


「セクハラしちゃう部長が言うんですね」


「俺明るくて人がいるとこでしかセクハラしねーから。まず許可得ねーとセクハラしないし」


「いいセクハラだと思います」


「なんだよいいセクハラってww」


「わかりません、けど」


「………ま、あれだわ。うちの母親、娘とか超欲しがってんの。名前とか超可愛がると思うから泊まりとか来てくんね?喜ぶから」


「……部長って、」


「寝癖はねーよ」


「……………小春ちゃんとユウジ先輩と同じこと言うんですね」


「そりゃなー。俺ら四人、名前のこと大好きですから」


「…せくはら」


「友愛だろ。…まぁ二名程違うだろうけどー…」
   「じゃあ、本当にありがとうございました。連休よろしくお願いします。」


「おう、おやすみー」


部長と別れて家へと帰る。
あ。携帯の電池パックまた抜いたままだった。