「名前、もうそろそろ学校つくって」


「……んー…おはようございます…、え、なんで爆笑して…」


「いや、お前…惜しいことしたよ」


「え?な、なんですか一体…」



私が部長の言葉にダルい身体を伸ばして起きると部長は爆笑していた。何事だ。しかもバスの中の空気が異様なのに気がついた。


「部長何が起きたんですか」


「あー…明日言うわ。」


「えええぇぇ部長のイケズ」


「焦らし上手と言いなさい」


「そういや明日って吹奏楽ですよね?」


「そうそう。大丈夫だ吹奏楽俺のダチいるし」


「私と人間所詮顔だよな同盟組んでる藍沢もいます」


「なにその負け組同盟」


「藍沢の片想いの女子が幸村先輩に片想いでその幸村先輩が美少女の木原先輩に惚れた辺りで…。まぁやさぐれてたわけですよ」


「今度会ったら慰めてやろ」


「藍沢とは一緒にナンパしにいく仲です」


「ナンパ嫌いじゃなかったっけ」


「強引なナンパを止めたりするんです。そして然り気無く自分もナンパする」


「質悪いww」


「藍沢は強引なやつじゃないんで大丈夫ですよ、いい奴です。いやがってたり困ってたら泣きながら立ち去ります」


「なにそれ可愛いww」




部長と会話をしてたら学校についたらしい。…帰るか。
皆がぞろぞろと降りていく。全員降りたとこで挨拶して帰路につく。部長とは方向的にすぐ別れる。



「名字さん」


「ぎゃぁあああ!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!私家間違えました方向逆ですさようなら!!」


「………俺じゃき逃げんで。名前ちゃん何でそんな幸村だめなんじゃ」


「……………」



後ろから幸村先輩に声をかけられたと思ったら声真似しやがった仁王先輩だったらしい。全速力で逃げたら腕を掴まれた。振り払って睨み付けた。今のはやったらダメなやつだ。



「送る。」


「結構です」


「方向、同じじゃし」


「先行って下さい」


「……」


「……」


「…バスん中で何があったか教えちゃる」「明日部長から聞くからいいです」


「…名前ちゃん」


「……なんですか」


「家、なんかあるんか。そこまで拒絶するんは」


「家具があります」


「…俺じゃ踏み込めん?」


「誰でも無理です」


「名前ちゃん顔怖くなっとる」


「ならついてこないで下さいよ。」



仁王先輩を振り切って帰る。しつけぇな、ヘタレなら謙也先輩のが好きだ。