「待って下さい何で逃げるんですかユウジ先輩!」


「痴女はないわ」


「私ユウジ先輩に捨てられたら巨大化出来る気がする」


「迷惑や大気圏外でやれ」


「捨てるのは否定せんのですね」


「やから痴女はない」


「私を拾うなら特典でごますりますよ」


「それいつもやんけ」


「じゃあ媚びてみます」


「出来んくせに」


「……う、うふん」


「…………」


「…………」


「………で?」


「ごめんなさい捨てへんで下さい」


「引っ張んな!」


「うわーホンマおもろいなぁ自分、人のこと変態言うとったくせに自分は痴女やとかどんだけやねん」


「ぐふ…!」



ユウジ先輩に付きまとってたらエクスタシーにいびられた。なんなんだこいつ、最近強気になってすっげー頭にくる。
当たってるから言い返せないけどな!



「白石お前後輩いじめなんかすんなや」


「何で謙也が口出すんや、ええやんか財前居らんし」


「そんな問題ちゃうやろ!ユウジもいい加減許したれや泣きそうやん」


「忍足様の血は偉大か…!忍足様その2とお呼びしてよろしいですか」


「それはやめてくれ!」



その後彼は何で俺が2なん!?と忍足様と張り合い出した。
うわめんどくさいとこで張り合い出したな…


「じゃあヘタレヘタヤが本名なんですか?そっちで呼べばいいですか」


「ちゃうわ!それ財前が言ったやつやんけ!」



もうヘタヤでええ、とかエクスタシーの言葉の暴力に眉を八の字に下げた彼が一瞬可愛く見えた。財前君効果だろうか。



「嘘です、謙也先輩ですよねごめんなさい。あ、名前でいいですか?」


「お、おう…っていらん嘘つくなや!」


「一緒にエクスタシーの言葉の暴力に耐えましょうね」


「一番被害が行くのは名字さんやけどな」


「ちなみに今ユウジ先輩に捨てられたんで一緒にユウジ先輩の機嫌取ってください」


「そこは俺に拾ってもらうのが正解やろ名前ちゃん」


「それはゲームオーバーでしょうね」


「…パシりにならしたるからドリンク買ってこい、コンビニの」


「え、わざわざコンビニですかユウジ先輩のイケズ」


「行かんならええわ」


「コンビニ大好き」


「台車乗ってけ」







 





 


「ユウジのイケズ、せっかくおもろかったんに」


「あいつに八つ当たりしてええん俺だけやねん」


「白石あれ八つ当たりなん?ちゅーかユウジは八つ当たりやめたれや…」


「皆が俺と愛美プロデュースだとかリスペクトとか言っていらんことしてくるからストレスたまってん」


「ええやんけ幸せそうで」


「完全なる八つ当たりやんか!」


「でも俺に反抗しとる名前ちゃんも悪いで」


「あれ反抗ちゃうわ、あいつなりの自己防衛手段やねん。発言怪しい奴、変に笑顔な奴、無駄に顔がええ奴は危ないって教えて良かったわ」


「もうホンマにお前の愛情表現ようわからん」


「無駄やないやろ何言うとんねん!」


「とりあえず八つ当たりやめろ、謙也は…別にええか無害そうやし…。名前呼びに昇格したんやしまぁええわ」


「今までが名前ちゃうかったから実感わかへん」


「出来るだけ努力するわ、出来るだけ」






 

「あの子ホンマに部長に台車押させてコンビニ行ったで」


「あのアホ…」