「くそ…いい加減寒い…」



バンダナ君に通報されていなければいいんだが…本当にどうしよう、彼には私が痴女に見えただろう。



「……あの…ど、どうしたんですか?」


「よせ鳳、危ないぞ」


「おぉ…えっと氷帝の同級生ズか…。君達入浴前にはちゃんと着替えを確認したまえよ。こんな打ち首のような姿を晒すことになるよ」


「ほら危ないだろ」



私が素っ裸だというカミングアウトをしたら髪がサラサラのキツそうな子はゴミを見るような視線を送ってきた。気持ちはわかる。
もう片方のでかい子…あぁ鳳君か。軽く頬を染め慌て始めた。なんだこの子可愛いな。



「ど、どうしよう日吉…!えっと…青学の監督に報告してきた方がいいですか?」


「おぉ優しい…!でもそれ広まるよね、素っ裸で首だけだした痴女で広まるよね私」


「走って取りにいけば」


「おたくの忍足様に会ったりしたらどうするんだ」


「洗えよ」


「おう!?」



視界が真っ暗になった。
どうやら彼がジャージを頭にかぶせたらしい。うおおおマジでかこの子超いい子!かぶせられたジャージをキャッチして氷帝の天使達にお礼を言う。



「ありがとうサラサラ君と鳳君!これで痴女でなくな……」



ジャージを手でキャッチしたのでかけていたバスタオルがパサリと落ちた。上半身はドアから出ていたらしい。


「…あ」


「バッ…!」


「〜…っ!」



私はこの後散々痴女と罵られた。