「あんなのはモブだから大丈夫…」



そう言い聞かせて携帯を握り締めた。だってこの携帯に皆のアドレスが入ってるし。あのテニス部が自分からアドレス聞いてきて私に好意を寄せてきてるの、だから絶対大丈夫。原作にも出ないようなモブに揺るがされたりしない。



「きゃっ!…なにこの番号……知らない番号だ…まさかテニス部の誰か?もしもし?」


『あ、木原先輩。どうも名字です』


「名前ちゃん?」


『ちょっと報告までに。財前君に寄るなって言ったじゃないですか。』


「だったら何?」


『すみません無理です実は僕ら付き合ってます』


「っ、はぁ!?」



つい大声を出してしまった。なにそれ意味わかんない!光に彼女とか原作で出てないし!
この女の妄想でしょ?よく一人で笑ってるしありえる…電波な変態に付きまとわれて光可哀想。ここは私があの子の妄想から光を助けてあげて、それで皆にもあの電波女の本性知ってもらおう!



「妄想も大概にしなさいよ!あんた光が迷惑がってんの気がつかないわけ?あんたみたいなのがいるから光が私に寄ってこれないの!目障りなの、さっさと消えて!皆だって言わないだけてうざがってるんだからね!」


『…』


「図星で言い返せない?肝試しの時だって謙也に転ばされたとか言って恩着せがましいったらないわ!よくそんなこと出来るわよね。私に変なのかけようとした奴らともグルなんじゃない?それで私を庇って皆に取り入ろうとしたんでしょ?最低よね、そういうの!」


『…笑えんギャグもそこまでや。しっかし今の携帯っちゅーんは便利やな、録音機能までついとるんやから』


「…えっ…、あ…」


『愛しのくーちゃんに教えてもらったやろモノマネ得意やねん俺。白石やるからうちの部員に手出すなや。黙っとくんは自分の為ちゃうからな。うちの一年はお前がこないにブッサいって知らんから…なんとなくや。次ウザイことしてきてみぃ、いつでもバラしたるわ。』











 



 



これでまだ手出してくんならばらすだけで済む思うなや

小春の従姉妹に手出す言うんは小春に手出すんと同じやねんボケ



「ユウ君終わった〜?」


「アカン俺の耳が汚された!小春耳かきしてやー!」


「調子のんなや!離れぇ!」