「と、とりあえず落ち着き」


「うえっく…エクスタシーさん顔が真顔で怖い………」


「部長帰って下さい」


「そやな、俺が居ったら泣き止まへんもんな…って何やねんそれ!」


「よし落ち着いた私寝ますお邪魔しまじぐぼふぉ!!」


「何逃げてんねん!」



エクスタシーさんのノリツッコミも終わったし居づらいし逃げようとしたらユウジ先輩に首掴まれてむせた。なんで首なんだ。



「おら座れ、お前らちょい口出すなや、全部吐かしたる」


「うぅ…盗み聞きなんて酷い…」


「お前こうでもせんと口わらんやろ。」


「真っ二つやもん…もういらん言われたあたりから真っ二つやもん」


「財前に寄るな言われたんやろ」


「…………そこは乙女の秘密」


「これ以上手間とらせんなら白石やからな」


「なんで俺なん?」


「それは勘弁して下さいなんでもします」


「名前ちゃん俺のこと嫌いやろ」



いちいちエクスタシーさんが口を出してくるが私は全てスルーした。
ユウジ先輩も空気読め的な視線をおくった。


彼は部屋のすみっこで拗ねていた。



「もし木原先輩が財前君に恋する乙女だったらどうするんですか!」


「知らんわ。ちゅーかそれはない」


「な、なんだって」


「せやで、あの言い方は財前が好きっちゅーか…自分のもんに手出すな言う感じやった」


「……………………これ以上俺とその人の話やめてくれます?」


「しゃーないやろ、我慢しぃ」


「なら名前貸して下さい、俺ら先に寝ます」


「調子乗んなや」


「私は聞き逃さなかった。ヘタレ先輩なんで木原先輩の言い方なんてわかるんですか」


「え……」


「………」


「………」


「……まさか木原先輩を盗聴……」


「してへんわ!なんでそうなんねん!たまたま居合わせただけやっ!」


「え」


「あっ」


「……」


「……」


「……そろそろこの空気やめようや」


「ごめんなさいヘタレ先輩反応が新鮮でつい…。イジメじゃないんですよ、財前君と同じく愛です。」


「俺後輩に恵まれてないんやけど」


「俺は愛ちゃいますから安心して下さい。あとウザいから部長と一緒に帰って下さい」




ぎゃいぎゃいと騒がしくなってきたところを逃げようとしたらユウジ先輩と目があった。その瞬間土下座しようとしたら頭をわしづかみにされ出来なくなった。首の次は頭か。



「こっちはこっちで勝手にやる、口出すなや」


「財前君を止めるのが大変らしいので口出します。」


「財前は全員から止められるからええわ」


「止める人達が不憫すぎますよ」


「知らん」



機嫌が最悪らしく部屋から追い出された。
理不尽である。