「俺おかしいんかも知れん」 「…どうしたの財前君。確かに顔はイケメンすぎておかしいけど」 名前ん中でユウジ先輩や小春さんがでかいっちゅーのは理解しとる。 理解してるからこそ嫌や。 二人共部活の先輩やしキモいけど嫌いやない、ええ人らなんやと思う。ただ名前に関してだけが許せん。ユウジ先輩に至っては手ぇ出しかけた。 「他のに身体触らせんとって」 「……財前君、本当にどうしたの」 「どうしたんやろな」 「熱?熱でも出した?小春ちゃぁあん!財前君が熱だ…むほうっ!」 「あかん」 「んぶ…、」 思わず両手で口塞いでもうたやん。 …普通、好きな女とかは守ってやりたいとか、そういう感情わくんやろうけど…… なんでやろ 滅茶苦茶に壊してやりたい 「え、…ざ、財前君…。あの、土下座するんで許して下さい…」 「……………足りん」 「け、結構、痛、い…っ」 口から手離してそのまま喉元に爪を立てた。うっわ細、なんやこれすぐ折れるんちゃう? 名前が他の男の名前呼ぶから悪いんや 名前が俺以外にも優しくするんが悪いんや 名前が楽しそーに他の奴の話しよるから悪いんや なぁ 俺かて普通に名前が好きなだけやねんで。なんでそんな、怖いもん見たよーな顔すんの? あ、喉痛かったんか でも駄目や、止まれへん。一体何回ユウジ先輩呼ぶん?何回小春さんて叫ぶん? 財前君って笑いかけてくれるんも好きやけど、他の奴を呼ぶくらいなら潰したった方がええやろ。 「なぁ、」 あれ、なんで俺名前の首折ろうとしてんねやろ そんときの名前の瞳ん中の自分は酷く歪んだ笑顔をしてて、もう戻れんのやと悟った 「普通に好きなだけやのに、そない怯えられると傷付くわ」 ――――― 狂愛を勉強してみたんですけどね、私には無理だったみたいです!← 申し訳ないです…! とにかくリクエストありがとうございました! [*前] | [次#] [戻る] |