07







だんだんと寒さが
厳しくなってきた



臣君は今、北海道
こっちよりも
何十倍も寒いんだろうな




武道館まで
もう目前となった今
私は最後の追い込み中



















「お疲れ様ぁ〜」

マ「ドラマの撮影で
今日のスケジュールは
終わりなんだけど
家に帰る?」

「いや事務所行く
ピアノの練習しないと」

マ「これから?
朝からずっと撮影だったのに
休んだら?」

「大丈夫大丈夫!
もう日課になってきてるし!」

















ピアノもダンスも歌も
全部同じだから



練習した分だけ
上手くいく



妥協はしたくない


















マ「ぶっ倒れたり
しないでよ?」

「倒れる前に連絡するよ」

マ「そういう意味じゃ
ないんだけどなぁ」

















わがままな私を
どうか許してください



















事務所について
真っ先にレッスン室へ



使い古びてきた
楽譜と睨めっこしながら
ひたすらピアノを弾く



少し疲れてきたな
と思ったら
気分転換に
Go my wayのダンス



















あー体がダルイ…


















倒れる前にみぃちゃんに
連絡しないと…























プルルルル…




















倒れる前にみぃちゃんから
電話が来た…?

























「…みぃちゃん…
倒れる…寸前…だよ」

臣「……え?」

「具合…悪い…」























ここで私の意識は途絶えた

































































目が覚めると
左腕には点滴が
刺さっていた












絵「まろん!?大丈夫!?」

「…?あれ、ここどこ?」

絵「病院だよ?
臣君から連絡あって
まろんが大変だって」

「みぃちゃんじゃなくて?」

絵「あれは臣君から!
寝不足と貧血と過労
頑張りすぎ!」














頭を思いっきり
叩かれて
しばらく説教

















「まさか本当に
倒れるなんて…」

絵「プロとして
自己管理は最低限
しっかりやってよ」

「ごめんなさい…」

絵「臣君なんか
死にそうな声で
電話してきて
ビックリしたんだから」

「そっか…」

絵「今頃、北海道から
かなーり心配してると
思うよ?」

















時計を見ると
もうライブは始まってる




終わりごろに
電話しよっと





















絵「とにかく!!!
念のため明日も入院!!
分かった!?」

「はーい」

絵「明日のニュースは
まろんでいっぱいよ
過労で倒れるってね」

「また騒がれるのか…」

絵「まぁまろんだけ特別
ハードだからね
ゆっくり休みな」
























一人ぼっちの病室は
本当に寂しい


自己管理か…
プロ失格だな


最近まともに寝てないし
さすがに頑張りすぎだ

























プルルルル…






















「もしもっ「まろん!?」

「うわっ!声大きいよ!」

臣「あっ…ごめん…
でも大丈夫!?」

「心配かけてごめんね
もう大丈夫だから」

臣「頑張りすぎだって
みんな心配してる」

「ごめんなさい…」

臣「でも声聞けて
本当によかった…
ごめん、そばに
居てあげられなくて」

「いいの、大丈夫
いい子で待ってるから」




































電話越しの声は
いつもと違う雰囲気で




疲れも眠気も
全部吹き飛んで












































「早く会いたい」



そんな言葉を
口にしてた

 

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