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臣 Side
















ただまろんが後藤と
仲良く話している
ただそれだけのことに
嫉妬した俺は
まだまだ子供なんだと思う















でも不安すぎて
いてもたっても
いられなかった














まろんはアーティストとして
本当に実力があって
プロ意識が高くて
なんでもできる
















そんなまろんを
羨ましいと思うのと
俺と彼女の差に
焦りを感じていたから

















いつか離れて
行くんじゃないか





どこか遠いところへ
行ってしまうんじゃないか





それに俺は
着いていけるのか?




















まろんと同じところまで
上がっていきたかった



















まろんが俺から
離れていかない自信は
あったつもり





嫉妬なんて
するだけ無駄なんだ





だって俺たちは
深い愛情もそうだけど
絆があるから





焦る必要もないんだ























分かってはいるけど
いざ実際に
まろんが他の男と
絡んでるのをみると
我慢ができなかった





















泣いている彼女を
抱きしめてあげる
ことすらできなかった
心の小さな男




















楽屋に入って
込み上げてくるものを
どこに発散していいか
分からなかった






















直「ちょっと臣、
さっきの言い過ぎじゃない?」

「…直人さんに
何が分かるんですか」

直「嫉妬する気持ちも
分からなくはないけど…
まろんちゃん泣いてたじゃん」

「そうやってみんな
まろんまろんって
まろんは俺の彼女なんですよ」

直「だからって泣かせて
言い訳ないだろ?
かっこ悪いって」

























無償に腹が立った
だから俺は気が付けば
直人さんの胸ぐらを
掴んでいた




























「これは俺とまろんの
問題なんですよ
首突っ込まないで下さい」

直「そんなんじゃ一生
まろんちゃんを幸せに
できねーな」

「そんなこと言われる
筋合いないです」

直「…離れていくかもって?
情けねぇな本当
離れていかないように
しっかり捕まえとけば
いいだけの話だろ?」

隆「ちょっと…!
臣も直人さんも落ち着いて!」







































情けないにも
程がある






悔しくて悔しくて






握ったこぶしを
壁に打ち付けた



































直「お前が不安になって
どうすんだよ
こんなことしてる間にも
まろんちゃんを狙ってる
男どもはたくさんいるんだ」

「…俺…」

直「本番前にその怖い顔
なんとかしてくれよ
ファンのみんなが心配する」








































今までどんなことが
あったって
みんながいたから
頑張れた






そうじゃないのか?






まろんがいたから
俺はここまで
これたんじゃないのか?







やっぱり頼りになる
うちのリーダーだ







完璧に目が覚めた







怖がることなんて
何もないから











































直「2人の幸せが
俺らの幸せなんだよ
…頑張れ」




















































俺の恋が実ったとき
自分のことのように
喜んでくれた
メンバーのみんな








絶対にまろんを幸せにすると
みんなに誓ったんだ









今すぐ伝えたい







「ごめん」







そして







「愛してる」

 

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