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「ちょっと待って…!」














楽屋の中に入ろうとした
臣君の腕を掴んだ
でも思い切り腕を払われて
空気は一気に
重たくなった
















臣「さっきの…何?」

「さっきのって?
後藤さんのこと?」

臣「ずいぶんと仲良く
なったみたいだね
いつの間にか」

「そんなことないよ…」

臣「そんなことないって?
全然意味わかんないよ」



















こんなに怒ってる
臣君を見るのも
こんなに喧嘩するもの
初めてだった



















臣「…もう疲れたよ
俺ばっかり嫉妬して
バカみたいじゃん」

「…ごめんなさい」

臣「まろんはいいよね
みんなにチヤホヤされて
モテるし音楽に対しての
実力だってあるし」

「臣君…?」

臣「こんなに苦しい思い
したことある?
いつ誰に取られるかも
分からない不安とか
いつか離れていって
しまうんじゃないかって
思ったことないだろ?」

「…ちょっと待ってよ…」

臣「誰にでもそうやって
可愛い顔して接してたら
どうなるか自覚しろよ」

「それ、本気で言ってる?
私がいろんな人に
媚でも売ってる
って言いたいの?」

臣「まろんにとって
俺ってなんなの?
いなくてもいいんじゃない?
もっと後藤みたいに
音楽の才能もあって
かっこいい人まろんの周りに
たくさんいるだろ?」































お願いだから
嘘だといって































冗談だよって
笑ってごまかして































そうしたら
私も笑って許してあげるから
















































臣「俺は…
まろんにふさわしい男?」






















































涙であなたの顔が
見えないよ


















































臣「もう…分かんない」























































きっと同じだ
私とあなたの
胸の苦しみは























































臣「ちょっと、考えさせて」








































































溢れる涙を
誰も拭いてはくれない

 

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