ふわふわの甘い未来に









これからの長い人生において、時には思い切った決断も必要だと思う。ということで、いままでは安い家賃の家に住んでいたが、良いお話を頂いたので高いマンションに引っ越すことにした。






今まで恋愛もせず、旅行とかプライベートにお金を使うこともなく、ひたすら仕事をして貯金した。今までの努力があったからこそ少しは自分の為に、自分の理想の人生のために使っていこうと決めた。





引越しの当日。契約に関しては不動産会社のお偉いさんの親戚のおじさんに手伝ってもらったので(コネというやつ)特に私は何もしていない。





私はショルダーバックひとつで早々と部屋に向かう。一度下見したくらいで、あまり部屋の間取りなどの記憶が曖昧だが部屋が3つくらいあって、独り身の私にとっちゃ贅沢なお部屋だった。





まぁおじさんのお節介で、この先彼氏が出来たらそのまま同棲できるように…ってことらしいけど、正直物置になりそうだなんて口が裂けても言えやしないだろう。






「それでは諸星さん、作業は終了致しましたので失礼します。また何かあればご連絡ください」

「はい。ありがとうございました」






玄関先で引っ越し業者さんとやりとりをしている最中、エレベーターのある方向から私の頼んだ引っ越し業者とは違う服装の人たちがやってきた。






「(春だもんねー、みんな引っ越しラッシュか。部屋はお隣さんかな?)」






それでは、と業者さんが帰ろうとしたとき、事件は起こった。それはもう、絶対に考えられないような事件で…






「じゅっ、重複契約ぅぅう!?」

「みたいで……」





どうやら話を聞くと、何らかの手違いで(どんな手違いだ)私が引っ越してきた部屋に他の人も契約していたようで…そしてまさかの引越しする日にちも時間も同じだったようで…






引っ越し業者同士言い合いをしている中、私はポツンと置いてけぼり。とりあえずおじさんに連絡して…と思ったら「何?どういうこと?」と二人の男性が現れた。






「なんでこうなったの?説明してください」

「まぁまぁ、隆二落ち着いて」

「だって意味わかんなくね?重複契約とか、ありえないだろ?臣はどう思う?」

「そりゃ、ありえないと思うけどさぁ」







私も話に入らなきゃ…と思って玄関を出ようとしたら







「とりあえず、契約を破棄することは出来ないので…このままではいかかですか?」







人生で一度は思い切った決断も必要だと思い引っ越した私の決断は、果たして良かったのだろうか。







ひょんなことから始まった、男女3人ひとつ屋根の下で過ごす生活はどんなことが待っているのだろうか。







そこに私の望むキラキラした未来が待っているんだろうか。







あなたの人生は、二人の男に支配される





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