ロイヤルミルクティ | ナノ

ずるい目をするからよ







「ちょっと待って敬浩、私聞いてない!」





私が大の人見知りだということを1番理解している奴が、どうしてこう適当なことばっかりするんだろうか。動揺する私を見て大口開けて笑ってやがる…





「大丈夫だって!俺の後輩だから全然気にしなくていいよ」

「そういうことじゃなくて!別に呼ぶ必要ないでしょ?」

「好い加減、その人見知りなんとかしろよ〜勿体無い」

「ほっといてよ…って、ちょっと将吉君、笑い堪えてるけどバレバレ」





行きつけのお店でいつものメンバーで飲むのはもう日課と言っていい程。多いときは週に4回ほどの頻度で会う。理由はないけど、3人でいる時は仕事の疲れもストレスも全部飛んで行ってしまう





「別にそいつと付き合えって言ってるわけじゃないんだからさぁ〜いいじゃん?めっちゃ会いたがってるし」

「そうそう、友達の輪を広げようってことっすよね?」

「その通り!」





何を言っても無駄なようだからもう何も言わない。こいつら、絶対楽しんでる…私の気持ちなんか知らずにレモンサワーを追加で頼み、呑気に飲んでる姿は腹立たしい





「私、一言も話さないからね」

「隆二は怜と同い年だったよね?」

「86年生まれだったから…そうっすね」

「なら大丈夫だよ、あいつ本当に可愛いから」

「も〜…勝手なことばっかりして…」





EXILEの皆さんとは敬浩がしつこく誘って来た時に、一度だけ飲んだことあるけど…それ以降はEXILEさんの飲みっぷりにはついて行けずになんだかんだ理由を付けて断ってる





嫌いって訳じゃないけど、みんな私の性格を凄く理解してくれているから、無理に誘ったりはしてこない。まぁいつかまたご一緒させて頂きたいな〜と思いつつもこの性格が邪魔をする





そしてあと数分後にくる彼はEXILEさんの弟分、三代目JSBのボーカル今市隆二さんだとか…どうしても私に紹介したいらしい





とにかく落ち着かない私を見て二人は笑うんだ。本当に失礼な奴ら。でもこうやっていつも気にかけてくれるのは有難いと思ってる





「おっ、着いたって。俺迎えに行きますね」

「おう!頼むわ〜」





将吉君が席を立ったとき、ふと敬浩が私の隣に座って来て頭をポンポンと優しく叩いて来た。その意味を理解することが出来なくて、何?と聞くと意外な言葉が返ってきた





「本当は紹介したくないんだけどね」

「それ、どういう意味?」

「そのまんまの意味」




訳わかんない。と口を尖らせれば、頬っぺたを軽くつねって大事な後輩だから優しくしてやってよ?なーんて言ってくる。本当に言ってることとやってることが違うっつーの




…まぁいっか。悪い人じゃないことは分かってるから。せっかくだし、この性格をなんとかしないといけないしね




「こんにちは!初めまして、今市隆二です」

「こちらこそ。初めまして、広瀬怜です。宜しくお願いします」




また1人、私の数少ない芸能人のお友達が増えました


×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -