ロイヤルミルクティ | ナノ

YES?NO?





敬浩君に声をかけられて突然開かれた飲み会。そこには隆二と翔君がいるって聞いて、じゃあ怜もいるんだろうなと勝手に解釈していた。






そんな飲み会も、あっけなくお開きになったのは言うまでもない。隆二の突然のカミングアウト的な?あれはビックリした。






好きだとは言ってないけど、あれは好きだと言っているようなもんだし…その時の敬浩君の表情と言ったら…あぁ、修羅場だった。






「なんだかビックリしたよな。隆二が広瀬さんのこと好きだったなんて」

「敬浩君も結構焦った感じしてたし…あの時の空気と言ったら耐えられるもんじゃなかったね」

「あのあと二人は普通にしてたけどさ、俺ら頑張ったよな」

「頑張った頑張った。もう俺らいなかったらどうなってたんだろう」






きっと敬浩君にとって、俺と翔君は救世主だったに違いない。でもやはり気になるのは…






「でもさ、結局あの感じからするとやっぱり敬浩君も怜のこと好きだよね」

「そりゃそうでしょ。あんまり二人の関係は知らないから分かんないけどさ、あの焦った感じは100%そうだね」

「でもなんで敬浩君はずっと怜と親友やってるんだろうなぁ」

「親友って関係が邪魔してるんじゃないの?」

「だよなぁー…お似合いなんだけどなぁーあの二人」

「隆二にはちょっと申し訳ないけどね」






なんだかんだ俺と敬浩君と怜で過ごした時間は長い方だと思ってたけど、二人は本当に仲の良い親友なんだってずっと思ってたから意外だなぁ…






あの敬浩君が…怜のことそんな風に思っていたなんて…






「てか将吉、気づかなかったの?」

「え?気づかない気づかない!もうただの親友だと思ってたし!」

「えー?俺だったら絶対気づいてる。少なくとも敬浩君の気持ちは」

「だってなまら仲良いし、冗談とか普通に言い合ってるしさー」

「あー俺これからどうやって広瀬さんと接していけばいいんだー」

「なんでそこ不安になるんだよ」

「だって、ラブストーリーだぜ?キスシーンとかあったらどうすんだよ…」






お気の毒に…
きっと敬浩君の逆鱗に触れるか、あるいはもう飲みに誘ってくれなくなりそうだ






「でもそれは仕事なんだし、大丈夫だって」

「そうだよな、こればっかりは仕方ないよな。頑張るわ」

「おう、じゃまた今度な」






次に開かれる飲み会には、誰がいて、誰がいないんだろう…なんて少し不安になるけど。敬浩君も子供じゃないからきっと大丈夫だろう。







みんなが幸せになれる方法があればいいのに…なんてらしくないことを思うのは、敬浩君も隆二も怜も俺にとって本当に大事な人たちだから







「みーぃんな幸せになりますようにー!」







みんなが笑ってくれたら、俺はそれでいい





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