小説 | ナノ

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臣Side


















「好き」

























確かにそう聞こえた




























聞き間違いか?と思ったけど
その後のまろんの反応から
多分、いや絶対
そう言ってたと思う
























忘れてなんて言われたけど
忘れられるわけなくて
もうずっと頭の中で
その言葉がぐるぐる
回ってる
























自惚れてもいいのかな?
























顔が緩むのを必死で抑えて
それでいて今すぐにでも
抱きしめたい衝動になる


















こんな状態で
キスシーンなんて
我慢できるわけがない

























隆二はしないと言った
じゃあ俺は?
しないと合意したけど
正直しないとは
言い切れなかった




























更に俺の気持ちを
揺るがすかの様な
まろんと隆二のシーン

























普通に見ていられるわけなくて
嫉妬心が胸を傷める
































俺のものになったわけじゃない
まだちゃんと気持ちを
伝えてるわけじゃない
































それでも「愛おしい」
その心が抑えられない





































もっと素直に、もっと強引に
なってもいいんじゃないか?































好きな人が目の前にいる




































嫌われたって構わない
今の関係を壊してまでも
君を幸せにしたいから































監「よーい、スタート!」



































撮影?そんなのいいよ
キスシーン?知らないよ


































君を見つめれば
愛おしいそうに
近づいてくる
















































ただ無心で求めた



































だから自然と
手がまろんの頭に伸びた






































頭の先から
足の先まで
君を求めてる





































髪の毛が唇を隠すように
落ちてきた






























































































だから迷わず
キスをした



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