小説 | ナノ

39






今日は私達のマネージャーの
結婚式にやってきました






いつも本当にたくさん
迷惑かけて
私達のせいで
婚期逃してたと思うと
申し訳ないけど






ウエディングドレスに
身を包むマネージャーは
今世界で一番
綺麗だと思うんだ








「みぃちゃん(マネ)結婚
本当に本当におめでとう!」

マ「ありがとう
まろんのウエディングドレス
着れる日が早くこないかな(笑)」

「私は当分まだまだね」








本当に幸せそう
たくさんの人たちに
祝福されて
正直羨ましい








この仕事を辞めるまで
私は結婚できない気がする
まぁ相手がいないんじゃ
どうしようもないんだけど








直「あ、いたいた」

絵「遅かったね〜」

直「仕事が長引いちゃって」

隆「美南さん本当に
綺麗っすねー」

可「うちのマネはファンの間でも
人気だったからねー」









もちろん仲が良い三代目のみんなも
招待されているわけで
7人のスーツ姿は本当にかっこよくて









「お疲れ様」

臣「うん、お疲れ」










私たちが交わす会話なんて
最近はこんな感じ
結局ぎこちないまま
あの子と今どうなってるのかさえ
分からないままで










私達と三代目は同じ席で
食事を楽しんだり
お酒を飲んで
いろんな話をした










司会「それではここで
新婦、美南さんから
どうしても流してほしいと
ビデオレターが届きましたので
ご覧ください」











スクリーンに映し出された
映像の中には
私達J-raxの楽屋が
映し出されていた











マ「絵菜〜今日のメイクの
コンセプトは何?」

絵「セクシー&ダイナミック」

「何そのネーミングセンスの無さ(笑)」

槇「ダイナミックはどこからきたの」

絵「このチークの範囲?」

「もう意味わかんないから
みぃちゃん私になんか質問して!」











この映像はデビューして
まだ間もない頃で
みぃちゃんがホームビデオで
撮ったものだった









マ「まろんの夢は何?」

「世界で活躍するアーティストになること!」

マ「まろんが言うと絶対にできる
気がするんだけど(笑)」

「私、嘘つかないからね
有言実行する女だから」

マ「へぇーさすがだね」

「あとは結婚すること!
みぃちゃんよりも早く
絶対結婚するからね!」

マ「抜かされないように
頑張ります…(笑)」










騒がしい楽屋から
みぃちゃんからの
メッセージに変わる









「J-raxは私にとって全てでした
10歳以上も私の方が年上なのに
みんなの方がしっかりしてて
凄いなってずっと思ってました」










メンバーみんな泣きながら
もちろん私も号泣しながら
なんでか三代目のみんなも
泣きだして感動のVTR










「まろんは本当に強がりで
素直じゃなくて
末っ子っぽくなくて
フラフラしてて
正直不安なところが
まだまだたくさんあります







でも自分の信じた道だけは
絶対に行先を変えない
強い信念を持っている子だと
私は思います







大人になっていくにつれて
悩みは増えていくと思います
今、辛くないですか?
我慢してることはないですか?







そういう時はもっと
周りの人たちに頼って下さい
弱さを見せないことが
本当の強さではないことを
まろんなら分かるよね







まろんの幸せを
いつまでも願っています
ずっと愛しています」



































ぐっと胸に突き刺さって
涙が止まらなくて
人の温かさを
身に染みて感じた









ふと顔を上げると
暗い会場でも









久々に視線が交わる
あなたの顔が









はっきり見えた





×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -