小説 | ナノ

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今までで一番
醜い顔をしてるんだろうな
そんな顔を親友に見せるなんて
本当に私はどうかしてる











隆「女の嫉妬は
そんなに人をも
変えるのか」

「なんのこと?」

隆「焦る必要なんてなくない?
まろんはまろんのペースで
やっていけばいいじゃん」

「…いつかは臣君だって
誰かのものになるでしょ」

隆「そんなのまろんかも
しれないじゃん
この先のことなんて
誰も分かんないだろ」

「だって…」

隆「もう何怖がってんだよ
らしくねぇー」








ここで泣いたら負けなのに










どうして意志と反して
涙は出てくるんだろう











隆「誰がなんと言おうと
まろんらしくいればいいんだって
焦る必要もないし
そんなに辛く感じることないって」

「…うん」












ふわっと
隆二君の匂いで
包まれる













隆「一人じゃないから…
何のために俺がいるの
辛かったら言えって
協力するから」

「…泣かせないでよ」

隆「勝手に泣いた奴が
何言ってんだよ」












こんな厚塗りのメイクなんて
涙で崩れてしまえばいい












親友の胸で泣くのは
最初で最後













こんな醜い感情は捨てよう













ストレートにぶつかって













私らしく




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