小説 | ナノ

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ぶっちゃけた話をすると
多分、この撮影をしてたとき
後藤さんに少し恋心を
抱いていたような気がする







それは後藤さんにではなく
役になりきった後藤さんに
彼女役の私が本当に
恋をしてたような感じ








一つ一つの行動に
胸が苦しくなったり
悲しくなったり
辛くなったり







涙を流すシーンは
本当に無意識だった
演技ではなく
涙の意味は
歌詞に沿って
私の頬を伝ったから








この耳元にキスする
シーンだって
全く嫌ではなかった
もう私は
後藤さん演じる彼氏の
彼女になっていたから








これが私の
1番の収穫だった









隆「すげぇ…」

絵「私、本当に泣きそう」

直「胸が…痛い」










曲が終わってからも
みんなしばらく
方針状態で
言葉を失って
ただ画面を見つめたまま









そして私は気づいた









彼が









泣いていることに










「私、頑張ったでしょ?」

臣「うん、すごく良かった」









褒められたのに
素直に喜べない私は
一体何を彼に
望んでいるのだろう



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