小説 | ナノ

09







「なに勘違いしてんだよ」

「げっ!今市隆二!」

「いつからフルネームに
なったんだよ」

「てか心の中読めたの!?」

「そんな気がした」







テレビ局の入り口に
直人さんと隆二君と
なんだか少し不機嫌な臣君と
完全にビビッてる岩ちゃん







「なんでここにいるの?」

「俺たちもここのテレビ局で
仕事してたんだ」

「ふーん、で?なにこのメール」









携帯の画面を見せるようにして
隆二君を思いっきり睨む








「後藤がファンだって言ってから
妙にブリっ子しちゃって」

「ちょっと心外ね、直人さん
なんか言ってやってよー」

「それは俺も同感」

「えー、臣君は…?」









「まぁ…ちょっと…
腹立ったかも…(後藤に)」










ガーン…









「そんなつもりないのに…!
岩ちゃーん!!!(涙)」

「(俺に言わないでー> <)」








「とにかくあんまり
ヘコヘコすんな」

「隆二君に言われたくない…(ボソッ)」

「こら、こっちは心配して…」

「まろん…」









臣君がゆっくりこっちに
近づいてきて








「周りは良い男ばっかじゃないから
少しは気を付けてよ?
心配だから、分かった?」

「…はい」











直・隆・岩「(…え?)」












キューンとしたのは

秘密









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