「シンオウへの出航便はねえ、1週間後だねえ」


なんですと!1週間後?!マジでか!港に行けばすぐに帰れると踏んでいた私はどうやら世界はそんな単純にできてないということを知った。船乗りのおじさん曰く1週間。7日。なんてこった。7日とな。


「ダイゴさんダイゴさん7日ですってよ!」
「そうか7日か」
「どうしましょう!7日も無断欠勤なんて工場長に怒られる!」
「今も無断欠勤なんだけどね」


そうかー7日かーなんていうダイゴさんは心なしか嬉しそうに見えた。そうですかー。人の不幸は蜜の味ですかー。悔しいです!あれ、もう古い?そうですかー。


「じゃあ、7日間観光でもする?」




***

そんなダイゴさんの一言によりやってきました海の町ルネシティ!もちろんダイゴさんのエアームドでね。すっごい青いんですけど!町が海につかってるんですけど!うっひゃー。ちょう綺麗!


「とりあえずポケモンセンターでもいこうか。泊まるところ確保しとかなきゃ」
「そうですねー。あれ、泊まるのってトレーナーカード必要でしたっけ」
「あ、エニグマ持ってない…?」


服のポケットというポケット全てを探る。からっぽ。だよねーあるわけないよねー。なんだか自棄になったいたらふー様が頭から私にぶつかってきた。なんだと。体当たりだと?!悪い子にはお仕置きが必要なんだよ!はっ、とふー様を見ればふー様は何かを私に持たせた。あらら、これはまさかの。


「ダイゴさーん、ありましたよー」
「もうどこをツッコんでいいか分かんないや」
「自分の仕事を放棄しないでくださいー」


そういったらダイゴさんは苦笑いして私がもっていたトレーナーカードを取って見る。ん?これは、…。ダイゴさんから小さな声が上がった。なんだろう。なんか落書きでも書いてたっけ。だったら恥ずかしいかも。いや、ダイゴさんほどの人なら私の芸術的センスだって見抜いてくれるはずだし!


「エニグマ」
「なんですかそんなに誉めないでくださいよ!」
「……。この裏にある番号ってポケギアじゃないのか」
「…ばんごー?」


自分のトレーナーカードを見る。そこにはなんとなく見覚えのある番号が並んでいた。

「もしも、迷子になった時のために俺の番号書いとくからな。だから頼む。頼むからもうこれ以上問題起こすなよ。起こす前に連絡するんだぞ。分かったか?分かったよな。分かってくれえ!」れえれえれえ(エコー)


「たっ」
「?」
「田中ああ!」



(トゥルルルル、ガチャッ)
091005

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