「ワーオ。なんですかこの苦いだけの飲み物は」
「コーヒー。てか勝手に飲むなよ」
「コーヒー?コーヒーってもっとこう甘くておいしいものでしょう」
「それコーヒー牛乳だよ。この甘党」


人のコーヒーを勝手に飲んだうえに文句たらたら言う神経が信じられない。なんなんだ。コーヒー牛乳をコーヒーだと今まで思い込んでいたとか。そんなわけあるか。きっと彼の中でコーヒーという存在を抹消していたにちがいない。都合の悪いことを見ようとしない人間である。臭いものに蓋。あれ、なんか違う?まあいい。よくいえばポジティブなんだろうが、私はそのポジティブにどれだけ振り回されてきたことか。そんなことを考えながら未だ、むー苦いーと叫んでいる男に溜め息をもらすのだ。


「むー、まだ口の中が苦いんですけどー」
「あっそ」
「なんか甘いものないんですかー」
「なーいでーす」
「じゃあその口のなかにあるものは何です」
「飴だね」
「飴ですよねー」
「そんな欲しそうにされても、いま舐めてるので最後なんだけど」
「それでもいいです」
「(ガリ、ボリ、ガリリ)あら、もう無くなっちゃった」
「なんか酷くないですかー」
「あんたに比べたらましですー」
「むー。そんなことないです」


それがあるんですー。いつもいつも、たまーに、極たまあーにしかこない挑戦者をフルボッコにしてんのはどこのどいつでございましょうか。こんなのがブレーンだもんなあ。世もすえ…いやいや。世界って広いね。


「お菓子の家に住みたい」
「なんなの。一体なにキャラなの」
「しゃべり子、ファクトリーをお菓子の家にするのってどう思います」
「勘弁してください工場長」


甘い匂いでやる気でると思うんですがねー。ってあんた。そりゃあんただけだし。てかこれ以上あんたにやる気出されると挑戦者ホントに可哀想だし。てゆーかお菓子の家とか。


「あんたの脳内ピンク色か」



そう言えばネジキはじゃあしゃべり子は黄色ですね。なんかちょっと馬鹿っぽそうな。とか失礼なことを言ってきた。つかピンク黄色ってあんま変わらなくない。





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メルヘン=ピンクって感じ(偏見)
工場長は甘党だと信じてる。そしてフルボッコにされてるのは私です


やあ、メルヘン/090923

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