「わかったっちゃ」


携帯を切る。心底ため息をつきたくなった。レンから連絡があった。名前が人を殺した、と。

コーヒーに口をつける。ひどく冷えきっていた。確か、レンに連絡をもらう前は温かかったはずなのに。いつも思うがアイツの電話は長すぎる。今回だって名前のことだけでいいはずなのに、余計な話が8割以上。アイツのブラコンでシスコンという性質には困ったものだ。用件だけならば5分程度だというのに、長々と話ができることに寧ろ感心してしまう。……どれだけ時間を無駄にしたのか考えるのはよそう。きっといい事などない。

名前のことを考えた。ため息の元凶。事の発端。
゛人を殺した゛
それは殺し名にとって当たり前のことで、零崎も例外ではない。だけど、名前は違う。零崎だけど、零崎ではないのだ。そうか。人を殺したか。さて、お前はどこに転ぶんだろうなあ。
冷たくなってしまったコーヒーを口に流し込んだ。





おにさんこちら
(どこにいこうが、アイツは受け入れるのだろうか)
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