ツバサ WoRLD CHRoNiCLE ニライカナイ編 Chapitre.16 小狼の答え
2015/12/21 23:36

扉絵は、向かい合わせのサクラと姫神。
脈打ち、まるで孕んでいるかのような神樹を前に、この状況を探れないかと魔法を使うファイ。何かが始まろうとしている、詳しくは分からない、でも、良い事じゃないのは確か。どうにか介入出来ないかと、黒鋼は神樹に攻撃を放ちます。しかし、攻撃は全て弾かれてしまう。舌打ちする黒鋼。何も出来ない。小狼!! と叫ぶモコナ。
辛い選択を迫られた小狼に、選んだ道を進めばいい、と穏やかに諭す小狼。戦いたくない、もうあんな想いはしたくない、させたくない、でも。小狼達の選択を決めたのは、一緒に旅してきた黒鋼、ファイ、モコナへの想いでした。
戦闘を開始する小狼達。御嶽の中でユタが望んだものとの戦いは、双方等しく同じように傷つく。鳥との戦闘で小狼だけが大怪我をしたのは、これが関係しているようです。
最も戦いたくないものと、その全てを用いて闘う。そうして勝つことが、ユタとして『神の力』を使える条件。勝ったふり、負けたふりをして誤魔化すことは出来ない。全力で戦うしかない。
次号に続く。

ニライカナイは生者が暮らす場でもあり、魂が還る場でもある。表裏一体のような世界だからなのか、生まれ変わることが出来る世界だからなのか、どうしてユタが神の代行者にならなければならないんだろう。最も戦いたくないものとその全てを用いて闘い、神の力を行使したユタがいたからこそ、ニライカナイは表と裏の存在が保たれてきた。でも、ユタの中には、小狼のように切迫した状況でなければ、最も戦いたくないものと戦えず、その役目を放棄したユタもいたのかもしれません。
会話を交えながら戦う小狼達を見て、ふたりが父と息子として暮らしていた時には、こうやって会話しながら戦闘訓練をしていたのかな……と思いました。



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