「ねぇ、緑間」
「どうした苗字」
「緑間って中学のとき、キセキの世代って呼ばれるすごい選手なんでしょ?」
「まぁ、そうだな」
「そんでね、少し前だけどコレを見てみた」
「今をトキメくバスケ男子にインタビューしました・・・?いつの記事だ」
「覚えてないの?緑間だって答えてるのに」
「今まで雑誌記者は山ほど来た。一々覚えているわけないのだよ」
「そうなんだ・・・。そんでこの質問、【ぶっちゃけ一番苦手なチームメイトは?】」
「あぁ、それが何だ」
「皆の読むね。・・・緑間君です、緑間っち、緑間、緑間だろ」
「人が気にしてることを言うなっ!」
「あ、気にしてるのね」
「俺だってやつらは気に食わん。それは向こうも同じなだけだ」
「そうかなぁ、ここまで総ハブにあってるのにそんなこと言えるのかなぁ」
「お前は何が言いたいのだよ!?」

「お前は何が言いたいのだよ・・?じゃあ言いたいこと言ってやんよ。ここまで他校の人たちは緑間のことが嫌いなのに、秀徳の皆はどう?主に和成はどうなの?嫌いになれない、だって。こんだけ嫌い嫌い言われる人間に対して嫌いになれないって・・・。この前なんか鼻歌歌ってんたんだよ?でも、きらいに、なれーなーいね!って。どんだけ心が優しくて寛大な人だと思ってるの?前も言ったけどさ、もっと和成に感謝しなってば、ねぇ。ねぇ!ツンデレっていうキャラ設定なんていらないの、分かる?分かるでしょ、緑間すんごい頭良いんだからさ。いつまでそうやって不器用演じてるの?アンタ絶対に器用でしょーがっ!」

「あ、あぁ」
「はい!ほら、せーのっ!」
「た、高尾は優しいやつだ・・・」
「うんうん、だよね」
「(何でそんな満足顔・・・)」

「苗字、聞いてもいいか」
「ん?何を」
「お前は俺が嫌いか・・・?」
「・・・そんなの決まってるじゃん、大好きだよ」
「そ、そうか」
「うん、部活行こ」
「そうだな」








俺の友達二人は、確実に今日も仲良しみたいです。BY高尾
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